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「別に特別な事は...ただ前に会社にいらした時に、朝活の話をしたんです。そうしたら、今はそんなのが流行っているのか? って凄く興味を持たれて、それから社長も朝活を始めたんですって! 朝活は仕事がはかどるねぇ~ってかなりご満悦で......だから面会も午前中でOKになりました」 「奈緒ちゃん凄いっ! あの頑固おやじを手のひらで転がすなんて!」 「フフッ、たまたま偶然ですけれどね」 奈緒はそう言って笑った。 「あの世代のおじさんって、流行りものに弱いですもんねぇ...」 恵子もそう言って頷く。 「それにしても、最近面会希望者がぐんと増えているんですが、どうしてなんでしょう?」 奈緒が聞くと、さおりが言った。 「今さ、うちがサイドビジネス的に始めた物流系のシステム構築が、意外にもぐんと伸びて注目を集めちゃったでしょう? それで、今までとは違う業界からの面会の申し込みが殺到しているのよ!」 「確かに! ロジスティクス系の会社が増えましたよね」 恵子はそう言って頷く。 「それプラス、建築業界にまで殴り込みをかけるんだもの...深山さんてどこまで貪欲なんだか!」 さおりがため息を漏らしながら言った。
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