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「深山さんは常に時代の先を読んでいますからねぇ...あれって生まれ持っての才能なんだろうなぁ...」
恵子がしみじみと言うと、さおりも言った。
「日本はこれから人手不足が急加速するじゃない? だからどの企業も必死なのよ。その需要に、彼のセンスがピタリとはまった感じなんだろうね」
「経営者としてのセンスは抜群なんですね! でも、あんなに忙し過ぎたらいつか身体を壊しそうで怖いです...」
奈緒がそう言うと、二人も頷く。
「そうよねぇ...いくら仕事が趣味みたいな人だからって、あそこまでプライベートも犠牲にして仕事ばっかりっていうのも、ちょっと考えものよねぇ...」
「いくつ身体があっても足りませんよね...」
奈緒もしみじみと言った。
すると恵子が、
「先に、深山さんのクローンを何体か作った方が良かったんじゃないですか? そっちの研究を先にすべきだったのでは?」
と真面目な顔をして言ったので、
「「確かに!」」
奈緒とさおりは同時に言うと、思わず声を出して笑った。
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