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「俺の姉貴だよ」
今度は奈緒に自分の姉を紹介する。
それを聞いて、奈緒は慌てて挨拶をした。
「初めまして、麻生です」
びっくりし過ぎて固まっていた省吾の姉は、
急にハッと我に返ると、満面の笑みで奈緒に言った。
「初めまして! 省吾の姉の松倉美樹です。それにしてもまぁ、こんな素敵なお嬢さんが省吾の恋人なのぉ? もうびっくりしたわぁ~!」
「そんなに驚かなくてもいいだろう? 俺だってもういい歳なんだから...」
「やぁだ! びっくりするに決まってるじゃない! だってあなたこうやってお付き合いしている人をお店に連れて来た事なんて一度もなかったじゃない! お姉ちゃん感激だわ~!」
美樹はそう言いながらウキウキとしている。
少し離れた所では、女性スタッフの田沢と男性スタッフが
微笑んで三人を見ている。
「麻生さん...ううん、奈緒ちゃんでいっか! 奈緒ちゃんはおいくつなの?」
「31です」
「あっら~、省吾より9つも下なのね! お若いわぁ~! それにしてもふーん...とうとう省吾にもちゃんとした恋人が出来たのねぇ...」
美樹は目を細めてうんうんと頷いている。
それに対し省吾が言った。
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