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「ちゃんとした恋人ってなんだよっ! 失礼だなぁ!」 「あっら~、だって今まではフワフワしたお付き合いばっかりしていたみたいだから、お姉ちゃん心配してたのよぉ! 賢一だっていっつも気にかけていたんだからぁ...あっ、賢一っていうのは私の夫ね!」 美樹は奈緒にそう説明すると、まだニコニコしている。 「そういえば義兄さんは? 今日はいないの?」 「うん、今日はあの人が子守りの日! 奈緒ちゃん、うちにはね、高校生の息子が一人いるのよ! で、今日は夫が夕食作りの担当の日なの!」 奈緒はそれを聞いて驚いた。 店の経営者であるの美樹の夫が、家事を手伝っていると知り、密かに感動していた。 「義兄さんは相変わらずマメだな~!」 「フフッ! 私の夫選びは大正解だったでしょう? あっ、そうだっ! 二人とも、今日はうちでお夕飯を食べていきなさいよ! そうよ、そうしましょう!」 「それは遠慮するよ! 俺達はこの後レストランに行くから...」 「何言ってんのよっ! 折角来てくれたんだから、もうちょっとゆっくりしていきなさいよ! うちに行ってもう少しお喋りがしたいわ! ねっ、奈緒ちゃんもいいでしょう?」 「えっ? あっ、はい...」 「ほらぁ、奈緒ちゃんもいいって! じゃ、決まりね!」 美樹は嬉しそうに言うと、すぐにスマホを取り出して 夫へ電話をかけ始めた。
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