11

19/27
前へ
/342ページ
次へ
「そう! 奈緒ちゃん良く知ってる! あっ、今年のクリスマス限定商品は奈緒ちゃん用に一つ避けておくから、省吾っ! 買いなさいよ!」 「えっ...いえ.....それはさすがに...」 奈緒が困ったような顔をすると、省吾が美樹に聞いた。 「なんだ? その限定商品っていうのは?」 「毎年クリスマス限定で販売するジュエリーボックスの事よ。リングとネックレスがセットになっているの。若い子でも買えるような値段設定にしてあるから、安心して!」 美樹がニヤッと笑ってのを見て、省吾が言った。 「俺はカモか!」 その言葉に、あとの四人が声を出して笑った。 和やかな雰囲気での会食が終わり、 五人はソファーへ移動して、先ほどのケーキを食べ始める。 コーヒーは美樹が入れてくれた。 ケーキを食べながら、冬真が省吾に聞いた。 「省吾おじちゃんの会社のAIは、今どんな感じ?」 「そうだ、冬真はずっとその話を聞きたがってたんだよ。なっ!」 賢一そう言うと、美樹も言った。 「冬真も来年いよいよ受験生でしょう? 慶尚大の付属だから大学はそのまま上に行くつもりなんだけれど、理工学部に行きたいんですって。理系は結構競争率が高いから...もうちょっと勉強を頑張らないとなのよ...」 「えっ? 慶尚大ですか? 凄いっ!」 奈緒が思わずそう言った。 慶尚大は私立大学の中でも1、2を争う有名大学だ。
/342ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9510人が本棚に入れています
本棚に追加