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「まあでもその指輪があれば、奈緒ちゃんが騒動に巻き込まれる心配はなくなるから一安心ね! それに奈緒ちゃんのボスは今日から出張でいないし、サボれるから最高じゃない!」
「ほんとほんと羨ましい~~~!」
二人の言葉を聞いた奈緒は言った。
「はいはい、暇な分、そちらのお仕事をお手伝いしますよー!」
「キャーッ、よろしく! じゃあ早速これお願い!」
さおりはそう言うと、どさっと書類の束を奈緒の机に置いた。
「さおりさん鬼~~~!」
恵子がそう茶化すと、
「奈緒ちゃんは宝石パワーでこのくらいあっという間よ!」
そう言ってニヤリと笑った。
「分かりましたぁっ! 頑張りまーす!」
奈緒がふざけた調子で言ったので、
さおりと恵子は声を出して笑った。
その日一日は穏やかに過ぎていった。
時折お茶タイムを挟んで、
さおりと恵子のジュエリー談議が始まる。
その面白い話の数々を、
奈緒は笑いをこらえながら聞いていた。
そうして、秘書室は和やかなムードの中で、
時間が過ぎて行った。
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