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その時三上が部屋をスーッと出て行ったので、奈緒はホッとした。
三上が出て行ったのを確認してから、公平が言った。
「省吾がいない間に今みたいな事があったら、すぐに僕に言って下さい!」
公平はそう言って微笑んだ。
奈緒はそこでハッとする。
「えっ? もしかして......?」
「省吾から今電話があったよ。あいつ心配で僕に様子を見てきてくれって! ハハッ! じゃあ書類よろしくね~!」
公平はそう言って右手を挙げながら
秘書室を出て行った。
先ほどまでは、三上のせいで最悪の気分だった奈緒だが、
なぜか今は心があたたかなもので満たされていくように感じた。
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