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「深山さんが『降るリン♪』買っている姿を想像するだけで、激萌えなんですが!」
「あいつがこんなかわいいキャラの商品を買ってくるなんてね...マジで中の人入れ替わったんじゃないかしら?」
それを聞いた奈緒は慌てて言った。
「な、なんか...私に似てるから買ったんですって! 似てないですよねぇ?」
奈緒は自分の意見に同意して欲しくて、つい力を込めて言った。
すると二人は、
「「似てるぅ~~~~~!」」
と同時に言って、キャッキャと楽しそうに笑っている。
思わず奈緒は頬をプクッとさせた。
それを見た恵子が慌てて言った。
「違う違うっ、可愛くて似てるっていう意味だから~プラスに受けとめようよぉ~!」
「そうそう、それにね想像してみて! あの省吾がよ! これを買ったのよ! おそらく空港でこれを見つけた時に奈緒ちゃんの事を思い出したって事でしょう? それだけでもう、ラブラブ光線出まくりじゃない~っ!」
恵子も諭すように奈緒に言ったが、奈緒はなんだか納得がいかない。
けれど諦めたように言った。
「まあ、かわいいからいいんですけど......」
「そうそう、相手の好意は大事に受け止めましょう! それよりも、ねぇねぇ...早速バッグにつけてみようよ!」
恵子が急かした。
ちょうど奈緒のバッグはまだ机の上に置いたままだったので、
言われた通り『降るリン♪』をつけてみる。
すると、フワフワモコモコとした『降るリン♪』は、
奈緒のベージュのバッグにしっくり馴染んでいた。
「「かわいいーーーっ!」」
また二人が声を揃えて言ったので、
奈緒はとうとうクスクスと笑い出す。
そして恥ずかしそうにしながら、
慌ててバッグをロッカーへしまいに行った。
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