エピローグ

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その後二人は、恵子から詳しい話を聞いた。 ゴルフの練習の後、井上がお礼に食事をご馳走してくれると言ったので、 二人は食事へ行き、その場で恵子は井上に告白されたそうだ。 レストランは超一流のフレンチレストランで、 その後、普段はオタク系でおとなしい井上が、肉食系男子へと豹変する。 ギャップに弱い恵子は、それでイチコロだったらしい。 年下だからセックスにはあまり期待していなかったが、 なんと恵子が今までに付き合ってきた男達の中で、 一番のテクニシャンだったそうだ。 それで恵子はすっかり井上の虜になる。 「へぇ~意外~! あの井上君がねぇ...」 「でも彼、イケメンだし、学生時代はサッカーをやってたって言ってたから、学生時代はモテていたのかもしれませんね!」 奈緒の言葉を聞いて、さおりがなるほどと頷く。 「でもさ、恵子ちゃん年下ダメじゃなかったっけ?」 「それがねぇ、もう歳なんてどうでもよくなりました。だって、井上君の方が、10歳年上の元彼よりもテクニシャンなんですよ! 信じられます? もうね、身体の相性ってすごく大事!」 恵子の言葉に、思わず奈緒も頷く。 頷いてから、しまったと顔を赤く染めた。 「そっかぁ~! なーんだ、みんなすっかりカップルが出来上がっちゃっていいなぁ~! 私も男探そうかな~!」 さおりがふてくされたように言ったので、恵子が言った。 「だからぁ、さおりさんには絶対原田さんがお似合いですってば! アタックしてみたらどうですか?」 「そんな事言われてもさぁ、今までは仕事相手としか見ていなかった人よ。無理よ~! そんなのぉ~!」 その時、コンコンとノックの音が響いた。
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