9243人が本棚に入れています
本棚に追加
/342ページ
それから二週間後、奈緒は省吾のマンションの寝室で目覚めた。
時計を見ると、もう朝の10時を回っている。
今日は土曜日なので会社は休みだ。
省吾もこの日は完全に休みだった。
昨夜も遅くまで何度も愛された奈緒は、
一糸まとわぬ姿で省吾の腕にしっかりとホールドされていた。
こんなに長い時間腕枕をして、腕が痺れないのだろうか?
奈緒がそう思っていると、省吾が目覚めた。
「奈緒...おはよう......」
「おはよう......」
「昨夜は参ったよ...奈緒が激し過ぎて...おじさんぐったりだよ...」
「嘘っ! そんな事ないもん!」
奈緒がムキになって反論すると、省吾が言った。
「いや、マジだよ......奈緒は日に日にイイ女になっていってヤバいくらいだ。もう、仕事なんか行かずに、一日中こうしていたい......」
省吾はそう言って奈緒の耳の後ろに鼻を埋め、大きく息を吸い込む。
「フフッ、それじゃあ会社が潰れちゃうわ!」
奈緒はそう言って、省吾の頭を優しく指でツンと押した。
「そういう仕草も可愛すぎるんだって...ヤバい、またシタくなってきた」
省吾はそう言って奈緒の手を自分へと導く。
奈緒はそれに逆らおうとするが、
手は既に省吾の熱を帯びたモノに触れていた。
そして確かにそれは行き場を探していきり立っている。
その途端、奈緒の胸が切なくなる。
つい誘惑に流されそうになりながらも、
奈緒はきっぱりと言った。
「今日は雑貨屋巡りをする約束よ! だからそろそろ起きなくちゃ!」
「一時間くらい遅れたって大丈夫だろう? あーっ、奈緒を抱けなかったらおかしくなりそうだーっ!」
省吾が大袈裟に嘆いているふりをしたので、
奈緒思わずクスクス笑ってから省吾に言った。
最初のコメントを投稿しよう!