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「しょうがないわね、じゃあ一回だけよ! それ以上はダメ!」
「お嬢様、ありがとうございますっ!」
省吾は途端におもちゃを与えられた子供のように、
生き生きとした表情になる。
そしてすぐに奈緒の首筋にキスを始めた。
昨夜の情熱をまだ覚えている奈緒の身体は、
すぐに反応し素直に身体を開く。
省吾の手のひらが、奈緒の乳房を鷲掴みにして
愛撫を加え始めると、
奈緒の喘ぎ声が漏れる。
その時、
ブーッ
ブーッ
ブーッ
奈緒のスマホが音を立てずに震えた。
何事かと思い、二人は動きを止めた。
奈緒がスマホを見ると、中学時代からの親友の
千秋からの着信だった。
奈緒がちらっと省吾を見ると、
省吾が出ていいよと目で合図をしたので、
奈緒は慌てて電話に出た。
「ちょっと奈緒~! 突然でびっくりするじゃない! 引っ越したってどーいう事よ~? 話がいきなり飛びすぎなのよ~っ! そろそろルビーの指輪以降の話を聞かせなさいよ~っ!」
千秋の大きな声は、スマホから離れた省吾の耳にも届いていた。
省吾は口を押えて声を出さないように必死に笑いを抑えていた。
奈緒は怒っている千秋に、
「ごめんごめん、今度ゆっくり話すから!」
と言って、親友の機嫌をなんとかなだめようと必死だった。
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