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スマホには公平からのメッセージが届いていた。
一度立ち上がった省吾は、仕方なくまた座ると、
公平からのメッセージを見る。
【一つ言うのを忘れていたけど、2時から採用の面接があるんだけど...経理部の米田さんの後任ね! お前も出るんだったら、2時までに戻って来いよ!】
省吾はすぐに時計を見る。
すると時刻は1時40分を過ぎていた。
慌ててサンドイッチを口に放り込みながら、
省吾は返信した。
【了解! 2時までに戻るよ!】
メッセージを送信してから再び窓際の席を見ると、
既に女性の姿はなかった。
省吾はその時、がっかりしている自分に気付く。
『なんだこの気持ちは...俺は声をかけて一体どうするつもりだったんだ?』
省吾はなぜか自分の事が可笑しくなり、思わずフッと笑いを漏らす。
そして再び腕時計を見ると、慌ててコーヒーを飲み干した。
それからすぐにカフェを出ると、会社へと戻って行った。
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