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奈緒はその日から、すぐに物件を探し始めた。
まずは地図を見て大体の場所を絞り込み、ネットで物件を探す。
良さそうな物件をいくつかチェックしたら、
不動産屋へ内見の予約を入れた。
物件は、明日見に行く事に決まった。
それと同時に、引っ越し業者に見積もりを頼んだ。
引越し業者はすぐに決まり、
その日のうちに段ボールを持って来てくれたので、
少しずつ荷造りを始める。
ベッドやテーブル、ソファーなど、
徹との思い出が残る家具は、全て処分していく事にした。
代わりの家具は、結婚資金として貯めていた貯金の一部で、
新しく買い替える事にする。
引越しを機に、奈緒は徹との思い出にも区切りをつけるつもりでいた。
翌日、不動産屋でいくつかの物件を内見をした奈緒は、
会社から四駅目にあるマンションを借りる事に決めた。
新居は、駅から近い五階建てのマンションの三階の部屋だ。
間取りは1LDKで、家賃も希望の範囲内だった。
直線距離にしたら、会社からはおそらく3㎞以内だろう。
もし何かあっても、タクシーを使える距離なのがいい。
奈緒はその日のうちに、賃貸契約を終えるとすぐに家に戻った。
そして、本格的に荷造りに取り掛かる。
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