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徹が突然事故で亡くなった事を知り、千秋はかなり衝撃を受けていた。 そして徹が他の女性と一緒にいる時に事故にあった事を知り、 さらにショックを受けていた。 奈緒が徹にプロポーズされた事を知っていたただけに、なおさらだ 事故直後の奈緒は、千秋も見ていられないほど憔悴しきっていた。 ただでさえ婚約者の死は悲しいものなのに、 それ以外の現実が、奈緒を苦しめていた。 千秋はその時、奈緒をそっとしておいてくれた。 千秋なりに考えて、今は奈緒をそっとしておこうと思ったのだろう。 当時の奈緒には、それが有り難かった。 その後奈緒は、徹との思い出が詰まった会社を退職し、 新しい転職先も決まった。 そして引っ越しも終えた。 身辺が少し落ち着いた奈緒は、 そろそろ千秋に会いたいと思っていたので、 タイミング良く連絡してきてくれた千秋に対し、 感謝の気持ちでいっぱいだった。 「さすが千秋、ちゃんと分かってくれてる...」 奈緒はそう呟くと、嬉しそうな表情で 残りのカレーを食べ始めた。
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