銀色の雪が舞い落ちる浜辺で

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そしていよいよ次の週になった。
この日、奈緒は新しい会社へ初出勤の日だった。

初日なので、無難にグレーのスーツを着て行く事にする。
色は地味だが、スーツのスカートは、
裾が少し広がった少しエレガントなタイプのものにする。

ジャケットの下は白のブラウスを着ているので、
社内が暑かったら、ジャケットを脱いで温度調節が出来るだろう。

他に秘書は二人いると聞いているので、
出社したらその人達の服装を見て、
明日以降の服装を決めようと思った。

準備が終わると、奈緒は少し緊張気味に家を出た。

電車は混んでいたが、四駅だけ乗ればいいので、
すぐに着いた。
やはり近くへ引っ越して正解だ。

CyberSpace.inc の本社ビル前に辿り着くと、
奈緒は一度歩みを止めてから、大きく深呼吸をした。
そして、意を決したように、
ビルの中へと入って行った。