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お茶出し関係の説明が終わると、 今度はコピー機や電話の使い方、 郵便物を作る時の備品の場所や、送る郵便物をどこに置くかなど。 そして領収書の保管場所や、事務用品などの備品が置いてある倉庫の場所など、 とりあえず最低限必要な知識を一通り教えてくれた。 備品がある場所を教えに行くついでに、 さおりは奈緒を、社内見学へ連れて行ってくれた。 自分が場所を知らなければ、もし誰かに尋ねられた時に困るので、 さおりは一つ一つの部屋についてを、丁寧に説明しながら教えてくれた。 その後奈緒は、自分のデスクへ戻り、 さおりから頼まれたデーターの入力業務を始める。 「あっ、そうだ、電話についても言わないと! うちの役員さん達は、取引先とはほぼメールか携帯でのやり取りがほとんどなのよ。だから会社の電話に掛かってくる事はほとんどないかな。ただ時々かかって来る事もあるから、ボスが不在の時はこのメモに詳細を書いてから、ボスのパソコンの見える位置に貼っておいて下さい!」 「承知しました」 「省吾さんの場合は、テレビや雑誌の取材依頼が多いから、そういった電話が結構会社にかかって来るから...」 それを聞いて奈緒は驚いた。 やはり自分の上司になる深山省吾という人物は、 世間ではかなりの有名人なんだなと改めて思う。 「あとね、他の部署に用事がある時は、ここをクリックしてみて!」 奈緒はさおりに言われた通り、パソコンの右下のマークをクリックした。 すると、そこには会社の部署名がずらりと表示された。
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