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奈緒は一度秘書室へ戻ると、 手にしていた書類を机の上に置き、二人に向かって言った。 「深山さんの朝食を買いに下に行って来ますので、ちょっと席を外します」 それを聞いた恵子が、ニヤニヤしながら聞いた。 「卵サンドと鮭おにぎり?」 「そうです!」 奈緒が微笑んで答える。 「やっぱりね!」 さおりも笑いながら言った。 そして奈緒に向かって言った。 「コーヒーは準備しておくから、行ってらっしゃい!」 「ありがとうございます!」 奈緒はそう言うと、秘書室を後にした。 エレベーターで下へ降り、一階にあるコンビニへ向かう。 店内に入ると、早速サンドイッチとおにぎりを買った。 卵サンドと鮭おにぎりが、定番の朝メニューだというのは、 昨日さおり達に聞いていたので、奈緒は知っていた。 「どんな時でもその組み合わせなのよ! 子供みたいでしょう?」 さおりの言葉を思い出して、奈緒はクスッと笑う。 確かに、子供が好きそうな組み合わせだ。 買い物を終えると、奈緒はすぐに秘書室へ戻った。 戻ると既にコーヒーが用意されていた。 「ありがとうございます」 「奈緒ちゃんのコーヒーは机の上に置いておくわね!」 さおりが笑顔で言う。 「私の分まで...ありがとうございます」 奈緒はお礼を言うと、食べ物とコーヒー、そしてお釣りを手にして、 再び役員室へ向かった。
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