目薬ぽっちょん

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 私はごはんも食べずにベッドの下に逃げた。少ししたらスリッパの音が聞こえて、お母さんが「仕方ないなーもー」とごはんのお皿を置いていった。  ドアの外からピノちゃんの声が聞こえた。チロルの足音も聞こえる。まずい、早く食べないと横取りされちゃう。  そっとドアが開いてお母さんがこっちを見ていた。ぜったい許さないから。お布団にも入ってあげないから。  お母さんはまったくめげずに私を捕まえては目薬をぽっちょんとした。  いつのまにかくしゃみもふるえも止まっていた。  私はこっそりお母さんのお布団にもぐりこんだ。
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