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訓練士の指導の元、発声練習を行うことになった。
音とは空気のふるえのこと。
私にはふるわせる声帯がない。
では、何をふるわせるのか。
食道だ。
しかし、これは難しかった。
まず、口が肺につながっていないので、空気を自由に取り込むことができない。
では、どうやって食道をふるわせるのか。
ゲップ。
胃から出る空気で食道をふるわせるのだという。
自分の意思でゲップを出すのは難しかった。
お茶を飲む時に一緒に空気を飲み込むように言われた。
そうすれば、ゲップが出やすくなるという。
しかし、ゲップで出せる声は、とても小さかった。
騒がしいところでは、私の声は聞こえないだろう。
3ヶ月は練習しないとうまく発声できないとのこと。
心が折れそう……
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