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主治医から告知された。
「喉頭がんです」
頭が真っ白になる。
自分ががん患者になったという事実は受け入れ難かった。
「……あ、あの……治るんですよね?」
「……進行していますが、治療は可能です」
「やっぱり、手術とかするんですか?」
「これからの経過次第ですので今はなんとも言えませんが、手術は選択肢の一つとなります」
こうして、私は抗がん剤と放射線治療を受けることになった。
まずはがんを小さくし、それから切除するとのこと。
思えば、声のかすれはあった。
何となく食べ物が飲み込みにくいこともあった。
鼻詰まりの感じもあった。
まさか、それががんによるものだったなんて……
抗がん剤と放射線治療だけで治ればいいのだが。
* * *
数カ月の治療の後、今後の方針が告げられた。
「手術をした方がよいでしょう」
大きな手術になるということで、家族を呼んでの説明となった。
私のがんは進行しており、喉頭を全摘出するという。
主治医は告げる。
「ただし、手術後は声を出せなくなります」
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