王道アンチ転校生を目指す俺氏 ()

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突然であるが、俺のことについて詳しく紹介しようと思う! 俺の名前は佐伯コウ、バリバリの庶民だ。 なら何故、庶民の俺がこんなお金持ち学校に通えているかと言うと... それは、俺が世界有数の有名企業経営者、神宮家に仕えているからだ! 今どき庶民が金持ちに仕えるのは難しいはずだが、、俺自身、何で雇われたのか全てを把握してはいない。 ただ言えることとすれば、神宮家の長男、神宮 瀬里(せり) 様はこの学校の生徒会長であり、俺はお世話役(荷物を代わりに運んだり、準備の手伝いなど)として此処に転校してきたと言うわけだ。 生憎、俺の学年は1年生で瀬里様は2年生のためクラスは離れてしまうわけだが、、 俺が毎時間瀬里様の教室へ向かえば良いだけのこと。 まあ俺たち一年生の校舎...第一校舎と瀬里様の居る第二校舎との距離は歩いて10分は掛かるが、、それも俺が走っていけば良いこと。 何より俺は授業免除を理事長直々におっけいされているからな! 話を戻して、続いて俺の容姿についてだが、、 察しのいい人はわかると思うが、今の俺の外見は この癖っ毛のあり過ぎるもこもこ髪で確かに毬藻と言われてもおかしくはない髪型だ...。 そして正直視界が良好とも言えないレンズの厚いメガネをつけている。 ちなみに他から見ると反射で目が見えにくくなっている。 俺がこの格好をしている奴を見て初めに思いつく言葉、それは... ”The陰キャ!!” だ。 人の容姿についてとやかく言うことはしたくないが、脳内で陰キャというあだ名をつけてしまうのは仕方がないだろう...← それと俺の素の姿についてだが、先程も言った通り、地毛だけど色素が薄いため黒に近い灰色である。 髪型はウルフだからちょっと長い。 あと裸眼だし(メガネの度は入ってない)、自分で言うのはなんだが、、 比較的、顔は整ってる方だと思われる。 別に自分で気づいたとかではなく、昔からそう言われることが多かっただけ... なら何故わざわざ変装するのかだって? それは!! 俺の仕える瀬里様がいわゆる腐男子というものであり、この学校が腐男子で言う 王道、、?学園であるからお前も来てくれと言われたからだ。 それも入学式が終わってからである... よく分からなかったが俺は瀬里様と一緒の学校に通えることが嬉しくて二つ返事でOKした。 それだけなら良かったのだが... 瀬里様が言うには、「今の学園に必要な登場人物それは...王道転校生だ!!!!」、、、らしい。 俺はある程度の瀬里様の言う事には拒否しないつもりなのでそれもOKした。 別に素顔を見せてチヤホヤされたいわけでもないし、、、 また、瀬里様からお借りした”BL王道学園”という本から王道転校生について分析はしておいた。 ホントにこんな奴が居たら学校社会崩落だろ... なんて思ったが、瀬里様の願いだ、やるしかない! そういうわけで俺はこの毬藻と化して、かつ煩く暴君な転校生というポジションで生活することになった。 話が長くなったので要約すると、 ・俺は金持ちの神宮家に仕えている ・神宮家長男の神宮瀬里様のお世話役兼、執事 ・俺は高1、瀬里様は高2 ・俺の容姿は、素はある程度整っている。変装して毬藻化() ・瀬里様が腐男子で俺に王道転校生になって欲しいと言う ⇛結果 俺、転校してきた ということだ。 あ、こんなことしていたらもう7時40分。 寮から校舎まで、10分以上は掛かるため早めに出ても良いだろう。 もっかい鬘ズレてないか確認しとこ← 「よし、行くか!今から俺は暴君毬藻野郎だ!」 自分で言ってて笑えてくるな...w 玄関を出る際、不良君にチラリと見られたがそんなの気にしない。 だって本によると、もっと注目を浴びる事もしないといけないらしいし...! 速くもなく遅くもないスピードで校舎に向かう。 波亜弦蛇津学園...どんなところだろうか、、、
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