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甘やかせば甘やかすほど逃げられた。
怖いと震えられた。
でもフルルは違う。
甘やかすほどに縋りついてくれる。
誰もが震えるほどの愛をぶつけ返してくれる。
こんな自分を愛してくれるのはフルルくらいだろう。
ユウヤはフルルのマンションに着くと、腫れぼったくなっている瞼にキスを落とす。
助手席のフルルを抱き上げる。
フルルの重さにバランスが少し崩れる。
ふらつく足取りにもう少し鍛えようかなと、独りつぶやく。
「どんな姿も愛して欲しいんだ」
眠るフルルにつぶやくユウヤは誰よりも幸せそうな顔だった。
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