恋日和

11

「あ　あ　ぁん…っね、ようく…っも、ゆび、や…っ」
「そうやって碧が欲しがってるとこ、すっごい色っぽいからもちょっと見てたいんだけどなぁ」
　２本の指が、ゆっくりゆっくり僕のナカを出入りする。

　足りない足りない
　もっともっと耀くんを感じたい

「…あ、や…だぁ…っ、ようくん、いれて…っ」
　はやくって手を伸ばして、熱くて硬い耀くんの太い性器の先を撫でた。
　指が濡れる
　耀くんの身体の反応にぞくぞくする。

　耀くんがベッドヘッドの引き出しからゴムの箱を２つ出して、僕の分を手渡してくれた。
「着けてあげようか？」
「ううん、だめ。ようくんがしたら…」
「出ちゃう？」
　うん、て頷きながら包みを破いた。

　ほんとは、着けないでしたい
　でも後片付けとか、身体のことを考えたら、やっぱり着けた方がいい。
　解ってる…けど…

　初めての頃の、生で抱かれたあの感触を、また味わいたいって思ってしまう。
　耀くんの青い匂いを付けられて、身体の奥からべたべたになってすごく幸せだった。
　別に、今に不満があるわけじゃ、ないけど…

「ねぇ、ようくん…」
「ん？」
　僕に覆い被さってくる耀くんに手を伸ばして呼びかけた。
「あの…、こんどまた…しないでしたい…」
　恥ずかしいお願いをしてることぐらい解ってる。
「え？　あ…これ？」
　耀くんがゴムの袋を見せて言う。中身はない。
　もう着けちゃってる
「うん…、あの…なかでだしてほし…あ…っ」
「や…っば…っ、なにそれ碧…っ」

　丁寧に解されて、開かされることにすっかり慣れた身体に耀くんが性急に挿入(はい)ってくる。
　入口きもちい…っ
「…あっ、あ、…っあ、ようく…っ」
　あ…もう、…奥、まで…っっ

　いつもは、始まりはもうちょっとゆっくり。
　でも今日は…
「ん、あ…や、ぁっ…すご…っっ」
「ごめん、無理だっ、んな煽られたら…っ」

　しがみつく耀くんの背中がみるみる汗で湿ってくる。
　肌にかかる息が熱い。