1人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日の朝、妙が父親を仕事に送り出した後だった。
小雪はどてらを着たまま、縁側に立って雪を眺め、目を見張った。
そんなに積もった雪を、小雪は初めて見たのだ。
小雪はケラケラと笑った。
何故なら小雪が立つ縁側と、ほとんど同じ高さまで、新雪の雪が積もっていたのである。
妙は一人でテレビのニュースを見ていて、雪の重みで倒壊した家があったことや、道路があちこちで渋滞したまま通行止めになり、立ち往生している車の様子などを、映していた。
小雪はもう我慢が出来なかった。
庭に降り積もったふかふかの雪に、どてらを着たまま、ダイブしたのである。
小雪はひっくり返って、またケラケラと笑った。
最初のコメントを投稿しよう!