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「あら、まあ、小雪さん、何をしているの?なんてはしたない。世の中の人は雪で困っているのよ」
妙は雪にダイブした小雪を見つけて、また小言を言った。
時が経ち、小雪は22歳になった。
小雪は妙の思惑通り、慎み深く控えめな、その所作に度々、品の良さが見受けられる女性になっていた。
女が大学など行かなくても良いという、小雪の父親の意見もあったが、花嫁修行にもなると諭されて、小雪は栄養士の専門学校へ、二年間通った。
そうして、倍率の高い地元の料理学校の教職に就いたのだった。
しかし、それからはどうもうまく行かなくなった。
慎み深く控えめな態度が、就職時の面接では功を奏したかも知れないが、学校では評判が良くないのだ。
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