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「どうしたの急に」
久しぶりに小雪は笑いながら言った。
「たまにはいいでしょ」
妙も悪戯に笑って見せた。
早朝、危なっかしい妙の運転で、なんとか雪山の山荘にたどり着いた。
荷物を下ろし、スキー場に出かける前に、途中で買って来ていたサンドイッチとコーヒーで、二人は朝食を摂った。
スキー場へは歩いても行ける距離だった。
そして、前の晩に降った雪で、一面真っ白の銀世界だった。
「小雪さんがまだ小さい時、うちの方もすごい雪が降ってね。あなたはケラケラと笑って、新雪のその雪にどてらを着たまま、ダイブしてたわよ。覚えてる?」
妙はサンドイッチを頬張りながら言った。
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