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スキー場の側では、新雪の雪がそのまま積もっている所があり、足跡一つ無く、一面ふかふかだった。
妙はそこに、小雪が見ている前で、急にダイブしたのである。
「小雪さんもいらっしゃい」
妙は身を返して、コロコロと笑いながらそう言った。
22歳にもなってと、一瞬躊躇った小雪だが、その母親がやっているのである。
小雪は奇声を上げて、母親に続いた。
二人はこれまで自重していた笑い声を取り戻すかのように笑った。
「ごめんなさいね。小雪さん」
妙は笑って、泣きながらそう言った。
仕事でうまく行かないのは、母親のせいではないという意味で小雪は首を横に振った。
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