2 忘れるわけがない

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「答えてくれ……君はどうしたい?」  認めなくないけど、体は確実に彼を求めている。  由利は杏奈の背中に手を差し入れて器用にファスナーを下ろすのと同時に、ブラジャーのホックも外してしまった。  きっと経験豊富なんだわ--彼と一夜を共にした女性がどれほどいるのだろう。自分もそのうちの一人になるのだと思うと、胸がチクリと傷んだ。  こんな優しい笑顔、見たことない--そのギャップにドキッとしてしまう。 「あ、あなたのことなんて嫌いだったのに……」 「知ってる。もし嫌なら本気で拒絶してくれ」  拒絶なんて、そんなこと出来るわけがないじゃない。 「……あのっ……私こういうことは久しぶりなの.……だから……」 「大丈夫。ゆっくり時間をかけるから」 「でも……」  顔を背けようとしたが、由利に唇を塞がれ、そのキスに応えてしまう。 「この感情が今だけのものかどうか……明日の朝には答え合わせをしようじゃないか。だからお願いだ。もうこれ以上焦らすのはやめてくれ」  着ていたワンピースを脱がされ、キスをされている間にショーツの中に由利の手が入ってくる。彼の指に蜜が絡む音が響き、杏奈は恥ずかしくて足を閉じようとした。 「あの……由利さん……」  そう言いながら杏奈の中へ高臣の指がゆっくりと分け入っていく。少し痛みを感じながらもゆっくりとした指遣いに、体も心もほぐれていくようだった。 「高臣だよ、杏奈」  いきなり名前を呼べだなんて--無理だと思ったのに、キスと指から与えられる快楽に負け、 「高臣……さん……」 と、すぐに名前を呼んでしまう。 「いいね、もっと言って」  高臣は嬉しそうに舌なめずりをすると、杏奈の胸の頂を口に含み、舌でじっくり舐っていく。徐々に杏奈は息ができなくなり、途端に体が大きく震える。  それでも高臣の指も舌も止まることはなく刺激し続けるものだから、杏奈は呼吸が乱れ、背中はのけぞり、小刻みな震えが収まらなかった。  ようやく解放されたと思ったのも束の間、今度は高臣のモノに体を貫かれ、杏奈の思考はすっかり停止してしまう。 「杏奈の中、俺のことを離してくれないな……」 「やっ……恥ずかしいからやめて……あっ……!」  急に激しく腰を動かされると、杏奈は体を弓形に反らし、そのまま果てた。
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