1日目-3.みそマヨネーズと不幸体質

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 カメラをかかえている男の人がぐっとわたしに向けて画面をズームしたのがわかる。  うう。緊張する。  人生初のテレビ出演がうさぎとしてなんて、なんか複雑だよ。  そんなことを思っていると。 「うきゅ!?」  いきなり両脇を持ってぐっと持ち上げられる。  有輝くんの高い鼻筋がすぐ近くに――。 「すげー、かわいい」  耳元で、囁くようなアルト。 「こんな子と一緒に6日間も過ごせるなんて、さすが神に愛された男だなオレ」  神に愛された男っていうのは、美谷島くんがよくバラエティー番組で多様してるキャッチフレーズ。  いつも、オレは最強幸運だからだいじょうぶっていいながら、危険なことにもチャレンジして、そのくせ毎回けっこうひさんな目にあってるところがおかしくて、笑いを誘うんだ。 「美人でしょ? 視聴者のみなさん、見てください。ほらカメラさん、ここでアップ」  どきっ。有輝くん、なに言って――。  そんなこと言われたらどう返していいか……。  もじもじと両手(いや、前足?)をこすりあわせていると、くすくすと笑う声がする。  ゆ、有輝くんの息が、耳にかかるっ。
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