1日目-3.みそマヨネーズと不幸体質

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 カメラマンさんの人差し指がむけられたとたん、がちっとふたたび固まる身体。 「……ゆっきゅん」  うなだれる有輝くん。  そのサイクルを、何度となく繰り返しあと、スタッフさんもしびれをきらして、一旦休憩をはさむことになった。 あー。やっちゃった。  もとから人前でなにかするの、苦手なんだよね。  そんなことを思っていると、  ふわっと身体が持ち上がって。  撮影スペースの外の原っぱに降ろされた。  となりから細い指がちょんちょんと頬をつっついてくる。 「なんかふしぎだな」  ぼやくのはやっぱり、有輝くんの声。 「お前緊張してんの?」  こくこくと、何度もうなずく。  そうなの。ごめんね、有輝く……。 「うさぎなのにいっちょまえに緊張とか生意気だぞー。うりうりっ」  今度は激しめに、ほっぺをつつかれる。 「きゅいきゅい」  意識しなくても、嘆きの声が出る。  有輝くん、怒ってるかな。  そう思ったとき、ぽんと、背中に手が置かれた。  置くっていうより、添えるっていったほうがいいような、優しさで。
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