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俺も涼もテスト用紙に、答えを記入すると、チャイムが鳴らなくても特別室を出る。 校舎から出ると、涼はバイクに跨がり、俺は白のBMWに乗り込む。 涼が先にバイクを走らせると、俺達を待っていた煌弥が乗る黒のベンツが走る。 その後ろを俺が乗る白のBMWが走り、そのまま煌蓮総本部に戻る。 そんな俺達でも、学年の成績で1位は煌弥。 2位と3位は、俺か涼だと決まっている。 だから、余計に学園側は何も言わない。 常に時代は変わっている。 だけど、変わらないのが、大人が気にする世間体。 暴力事件があると、学校側は、すぐに警察に通報する。 そんなイザコザに巻き込まれるのは、御免だ。 それに、椿学園の生徒を相手している暇なんてない。 煌蓮としての仕事が、俺達にはある。 そうやって、高校生活を過ごしていたが、それも今日で終わりだ。
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