仮眠室

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仮眠室

疲れた。ジョージは予約した部屋に入り、ベッドに身を横たえた。 イヤホンをつけて音楽を聴こうとすると、ノックがした。中に招き入れた。 「ジョーさん、時間ありますか」 エドワードだった。嘱託なら帰る事ができるはずなのに、なぜ残っているのだろうか。 エドワードは酒を勧めてきた。しかし、ジョージは酒を飲まないため断った。 「酒は個人的に好きではありませんので」 酒は人を狂わせる。父は酒に酔うとジョージを殴った。お前は何もできない。周りはもっときちんとしているのに、なぜお前は。 その「きちんとしている」友人は親と会話ができるが、ジョージは絶対服従しか道がなかった。大人しく何本もの酒を与えるしかなかった。親にはイエスマンでいないといけない。「何もできないイエスマン」でいるしかないのだ。
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