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悪いニュース
森に朝日が差している。美しい光景だ。とても、街で起きている騒動が想像できないくらいに。
テレビでは、黒縁メガネのアナウンサーが普段の冷静さを失った口調で実況中継をしている。
「昨夜から続いている市役所へのサイバー攻撃による被害が止まりません」
画面が市役所に移る。
「こちらはタウンズビル市役所、大混乱です」
右往左往する課長にパソコンに向かい頭を抱える職員。
また黒縁メガネのアナウンサーに戻る。
「皆様、モンスターはもはや人の形をしない時代となりました。パソコンやスマートフォンの取り扱いには気をつけてください」
ジョージは野菜を切りながら、嫌な予感に胃を痛めていた。ハイが心配をする。
「ジョージ、料理は俺がやるぞ」
「大丈夫、ありがとうございます」
ジムが入ってきた。ジムはジョージの料理を食べに毎朝やってくる。
「今朝は赤カブの漬物に豚汁に焼き魚か」
「すみません、ハイカラなものはつくれないので」
「グッド!僕はこういう朝食が大好きだよ!」
朝から何なんだろう。内心毒づきながらサラダをジムに渡す。
「だが、僕は可愛そうだ。三日も手料理を食べられないなんて」
嫌な予感がする。
「ジョージ、君は三日間市役所に出向さ!」
ジョージが手を止め、空を仰ぐ。
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