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オフィスに行く途中で、元同僚とすれ違う。彼とはよく口を利いていたから、もしかしたら声をかけられるかもしれない。ところが、反応は悪い意味で意外だった。
「ひっ、俺を恨まないでくれ」
彼は怯えながら後ずさった。近くにいた同僚に話をすると、同僚がこちらを見て怯えていた。
「何あれ、感じ悪い」
マルチナが舌打ちをした。
案内されたデスクにはノート型のパソコンが置かれていた。人事課長に渡されたIDでログインする。
デスクは四人ずつ島の形でくっつけられており、それぞれ隣にはまだ誰もいなかった。
ジョージが座ったタイミングで一人の男性がやってきた。
「はじめまして。私はエドワード・メイソンと申します。三日間、よろしくお願いします」
エリアがわかりにくい見た目をしている。
「もう一人、ロザンヌさんという方が座ります。ただ彼女はお子様が熱を出したためお休みです」
ジョージの胸がとん、と跳ねた。ちょうど隣にロザンヌが座るのだ。マルチナがニヤリと笑いだした。
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