ウタカタ 第5話

12/13

208人が本棚に入れています
本棚に追加
/332ページ
「……ふぁ、ん、ん、く」  胸の突起を舌で転がし、きつく吸い上げる。時折歯を立てると、佐木は堪らずその背をしならせた。口内は貴島の指に犯され、快感から上がる声はくぐもった音になった。佐木の分身は天を向き、たらたらと先走りの涙を流し始めている。音を立てて赤く尖った胸の飾りに吸い付きながら、濡れそぼった屹立を扱いてやると、佐木の膝ががくがくと震える。 「っ、……ぅ、んっ」 「まだイクなよ……」  貴島の指が根元を締めると、佐木の腰が切なく揺れる。佐木の口から指を引き抜くと、貴島は最奥を撫で、焦らすように内部を犯していった。 「……ぁ、あ……ぅ」  ぐちゅぐちゅと水音が響いて、佐木は恥ずかしそうに瞼を閉じた。抽挿を繰り返し、閉ざされていた入口を解すと、貴島は佐木の弱い場所を重点的に攻める。 「あっ、……ひ、……ぅ」  かくんと腰が大きく跳ねて、佐木は貴島の肩口に顔を埋めてすすり泣いた。 「佐木、膝立てろ」  耳の中に直接吹き込むように命じると、佐木は体を竦ませたのち、か細い声で返事をして体を起こした。その間も貴島の指は佐木を刺激し続け、佐木は貴島の両肩に手をついてどうにか膝立ちになった。 「……っ、ぅ」  内部から貴島の指が引き抜かれる感触に佐木が呻く。
/332ページ

最初のコメントを投稿しよう!

208人が本棚に入れています
本棚に追加