フシダラ 第7話

4/7
前へ
/332ページ
次へ
「ぅ、……っ、ん」  貴島はそんな佐木を見下ろしながら、上着を脱いで床に投げ捨てる。言い渡された通りの行為を繰り返す佐木の口からは、吐息が漏れ聞こえた。 「んっ、ぁ、っ」  貴島は天を向いた佐木の分身を手のひらに包むと、ゆるゆると撫で、先端を指で擦った。 「手ぇ止まってんぞ」  佐木の腰がひくりと揺れて、貴島が与える快楽を追おうとする。すると貴島は手を止めて指摘した。 「ぅ、……っ」  貴島の言葉に、佐木がおずおずと自慰を再開すると、貴島も再び焦らすような手つきで佐木の屹立を刺激した。やがて貴島の手の中から淫靡な水音が聞こえ始めると、貴島は佐木の体を俯せにさせた。 「腰上げろ」  佐木は命じられ通りに貴島に向かって腰を掲げる。 「顔上げてろよ」  貴島はそう言い置くと、閉ざされた佐木の入口を指で広げ、舌を這わせる。 「っ! あ!」  与えられた衝撃と視界に映った光景に、佐木は反射的に顔をシーツに埋めた。
/332ページ

最初のコメントを投稿しよう!

209人が本棚に入れています
本棚に追加