アイオイ 第7話

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「貴島くん、またまたですけど……」  司会者が試すような視線を貴島に投げ掛ける。 「はい、もう連載開始しちゃおうかって感じですよね」  貴島の冗談に大きな笑いが起きる。 「あの女性とは一体どういうご関係なんでしょう?」  その言葉に佐木は目を剥いた。こんな質問、明らかにNGだ。焦って思わず携帯を握ったが、どうにかできる訳はなく、画面を食い入るように見つめた。 「美人でしょ? 年上の人なんですけど、連れて歩けて鼻高々でしたね」  貴島の笑顔に呼応するように、佐木の胸がずきりと痛む。 「あの方が今の彼女さん、という事ですか?」  テレビ越しにも観客席がざわついてるのが伝わった。 「だったらいいんですけ、残念ながら違いますよ。既婚者です」 「え! 不倫!?」 「あはは、人妻って良いですよね。なんつーか響きがそそられる。けど、こう見えて俺は人妻さんとやらしい事したことないですね」 「じゃあ、写真の人妻さんは?」 「実はあの写真、上手いことツーショットで写ってますけど、もう少し横に旦那さんがいるんですよね」 「えっ! そうなんですか?」
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