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総司さんが忙しいのか、あのことがあったせいなのか鈴の音も聞こえないし、鏡も向こうを映さない。
「…やっぱり幻を見てたのかも…」
きっと鏡に【なにか映って欲しい】と心の何処かで思ったために幻を見たのだと思う。
鏡に映ったのは自分で、【総司さん】という人物でを作り出した。
話してたのも鏡に映った自分で、その作られた人物と話してる気でいたのだ
「重症だ…私」
そんな自分に別れるようにと、袋を買ってきた。
「これが一番いいよね…」
あのお店に返しに行ってもいいが、おじいさんの悲しむ顔を見たくない。
本当に楽しかった…
総司さんと話してる時は、本当に…
「少しだけでも夢を見せてくれてありがとう」
微かに鈴の音が響いた気がした。
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