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雪山の洋館 2月21日 金曜日
山奥深く、生い茂る木々をかき分けるような
一本道を走り抜けると、銅製の重厚な門構えが見えてきた。その門をくぐると、手入れが行き届いた美しい木立が風に揺れて、舞を踊っているかのごとく優雅な景色が広がっている。
それは、この屋敷に訪れる者達を歓迎しているのか、それとも嘲笑ってるのだろうか。
どのように感じるかは屋敷に入るその者の心赴くままであろう。
「枝を落としておけよ。雪がおちてくるだろ。邪魔だな」
苛つきながら運転しているのは、姉小路 和也35歳。
この屋敷は、彼を快く出迎えてはいないのかもしれない。
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