とある雪の思い出その1(ナオ編)

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12/24(土)昼過ぎ その日は、大阪でも珍しく、雪が降っていた。 昼過ぎという事もあり、地面には、積もってはおらず、 空から、細かい雪が、さらさらと落ちていた。 私は、筆頭秘書ウエノショウコと、会社の秘書室で対峙していた。 忘年会と称される会社のパーティーが、 この後、15時に近くのホテルである為、私は、黄緑のドレスに、白のボレロを着ていた。 当然、靴も鞄も、またウエノショウコに指摘されないように、 白色で統一し、ヒール靴も履いている。 ただ、問題は、そこでは無く、2時間前に呼び出され事にあった。 田中ファームから、お願いがあって、急遽、有名店の煎餅を20個、17時からの会合で配りたいから、手配して欲しいと言われ、 私に、それをお願いしたいとの事。 私は、その事に、もの凄く疑問を持った事が、原因だった。 意味は分かる。 その有名煎餅店は、ここから、近いし、 中小企業の広告代理店の営業で、かなり厚かましいお願いではあるが、 この後、確実に、お仕事させて貰える見込みがあれば、今の時代にそぐわないが、まあ、あるある話の1つと言える。 そこまでは、納得できる。 問題は、ここからなのだ。
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