Αξιολύπητο“罪と罰”

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Αξιολύπητο“罪と罰”

『嵐が収まらぬ!!これはきっと神の怒りだ!!』 『鎮めねば…鎮めねば…』 『このままでは村は全滅だ…』 『どうする!?どうする!?』 『そうだ“贄”だ!“贄”を捧げよう!!』 『うちは嫌だぞ!?』 『うちも嫌だ!!』 『ヨミはどうだ?』 『そうだヨミだ!ヨミが子を産んでから嵐が起きたんだ!!』 『ヨミの子はきっと鬼の子だ!!』 『鬼の子を産むと言うことは、ヨミは神の怒りをかったんだ!!』 『赤子とヨミを追い出さなければ、この嵐は収まらぬ!!』 『ヨミのせいだ…全てはヨミのせいだ!!』 『村の為にヨミと赤子を追い出そう!!』 こんなやり取りがあったなんてヨミも赤ん坊も知るよしもない 吹き荒れる吹雪の中、森の中でヨミは赤ん坊に謝っていた “ごめんね…母ちゃんを許しておくれ…” ヨミは腕の中で冷たくなっていく我が子を抱きながら涙を流し謝り続けた そしてその夜にヨミの赤ん坊は天国へと旅立った 赤ん坊が亡くなっても、ヨミは謝り続けた。 その命が尽きるまで何度も何度も… ヨミと赤ん坊を“贄”として神に差し出しても村の嵐は収まらなかった それどころか被害は増すばかりとなり、ヨミを追い出した村人達は次々に謎の死に方をしていく 残された村人達は『ヨミの“祟り”だ』と慌てて祠を立てこの親子を祀った そして漸く“祟り”は収まったが、村は毎年冬になると激しい嵐に悩まされる事となった それから村ではこんな言い伝えが誕生した “1.吹雪の日に誰か訪ねてきたら丁重にもてなさなければならない 2.決して追い出してはならない 3.生け贄にされたヨミが死んだ赤子を抱え、自分達を追い出した村人に復讐する為に彷徨い歩いているから『自分は貴方の味方だ』と訪ねてきた人に言わなければならない” ーと 300年経った今でも村人はヨミの“祟り”を恐れている 03125c46-89d9-4d12-91d2-7e7f415e8bb9
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