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「今村さん、田野倉さん、今日はどこにします?」
「パスタもいいかな。七恵は?」
「そーねぇ……。あ! あたし達ランチ行くんですけど、小笠原さんもご一緒しませんか?」
ドアに向かうために傍を通り掛かっただけのあなたに、すかさず声を掛ける後輩。
女三人の食事に男の人を誘うなんてどういうつもりなの!? しかもわたしの彼を!
「今村さん、悪い。もうちょっと、キリのいいとこまでやっときたいんだ。ゴメンな」
「いえ、わかりました。また今度、是非〜」
デスクを指して如才なく断る亨に、あからさまにがっかりした顔。いい加減にして! 会社は男漁りに来るところじゃないのよ。
「ざんねーん。あたし、こないだ小笠原さんに励ましてもらえて、担当の仕事も上手く行きそうなの。お礼もだけどもっといろいろ聞きたいわぁ」
「あー、あのミロードさんの。七恵、結構悩んでたもんね」
「そうそう。……由実にはいろいろ愚痴聞いてもらってごめーん」
「大変そうですけど、きっとやりがいもあるんでしょうね。私も早く担当持たせていただけるようになりたいです」
「中野ちゃんならすぐじゃない? ね、七恵」
……もしかして、わたしの居ないところでは女と食事に行ったりしてるの!?
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