雪の友達

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「お前速いな!」「後でまた続きしようぜ!」と大きくなった雪人形に皆が声をかける。  雪人形は小さく頷いた。  雪人形も楽しかったのかな?  顔が真っ白だからどんな表情をしているのかがわからない。  しまった、目や口を付けておけばよかった。  校舎の3階の教室へ戻り、授業を受ける。  教室は暖房が入り、心地が良い。  皆、沢山走ったので眠そうだ。  突然、火災報知器が鳴り響いた。  うとうとしていた僕は驚いて飛び起きた。 『皆さん、火事です。1階の用務員室より出火しました。各クラスの先生は点呼をし、東側の防火扉を閉め、西側の階段から落ち着いて避難させてください』  気がつけば確かにきな臭い。  訓練ではないという事がわかった僕たちは、先生の指示に従い廊下に並んだ。  真後ろで、大きな音を立てて防火扉が閉められた。
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