第3話 相川 vs 綾菜

4/6
前へ
/60ページ
次へ
 ハンバーグに夢中になっていた自分の頭を、一旦奏太さんの話に切り替える。 「綾菜ちゃんも綾菜ちゃんだけど、相川さんも相川さんですよねぇ」 「相川さんはなにかと上から目線だし、言い方も人を見下したような言い方をするんだよな。正直、A市案件の他の人たちも相川さんのこと苦手だって言う人いるしね」  奏太さんが言うには、相川さんはA市案件のメンバーとあまり馴染んでいないようだ。俺も、高圧的な言い方をする相川さんのことは少し苦手だった。  ある土曜日、仕事が休みで暇だった勇樹は1人で桜ヶ丘町の商業施設に行きウィンドウショッピングなどしていた。桜ヶ丘町は都心で店も多く、休日は多くの人で賑わう街だ。  商業施設も一通り見終わったため、周辺をブラブラ散策していると、"ほほえみデイサービス"と書かれた送迎車が目に入った。その送迎車のすぐ脇に見覚えのある顔があった。綾菜ちゃんだ!
/60ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加