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「いきなり声掛けてゴメン。私、今ゴミ拾いしてたら、たまたまさくらを見かけて……」
「綾菜さんゴミ拾いとかするんだ……なんか意外」
軍手をしてゴミ袋を手に持った綾菜の姿をまじまじと見て、さくらは呟いた。
「フフ、私がゴミ拾いしちゃ悪いの?」
綾菜はさくらの反応に笑った。
「会社、ずっと休んでてごめんなさい。みんなに迷惑かけてるのわかってるし、行かないとと思ってるんですけど……」
そう言って俯くさくら。
「なにがあったの? 急に来なくなって、A市案件のみんなも心配してるよ」
さくらから、会社に来なくなった理由を聞く綾菜。
さくらは、高校生の頃にいじめに遭い、不登校になった。そのまま引きこもりになり、家から一歩も出られなくなってしまったのだそう。やっと少しずつ外に出られるようになり、現状をなんとかしなければと思ったさくらは、簡単そうなデスクワークのジャングルジムの仕事で働いてみることにしたとのことだった。
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