No.16、カードのパックとかデッキは意外と値上がりしない

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No.16、カードのパックとかデッキは意外と値上がりしない

「なぁ、副井。俺たちは休日にカードをたしなんでいるよな?」 「そうですね。いろいろできて楽しいです。」 「TCGのマニアの中には未開封品マニアってのがいるんだよな?」 「いますね。未開封品をそのまま状態良く残すことが趣味なコレクター。そのおかげでMTGのアルファ版のスターターデッキも手に入るんですよ。1200万円しますけど。」 「買える場所があるのがすごいよなぁ・・・。で、それで気になったんだが、パックっていずれ絶版になるだろ?今のうちにパックを購入して、保管をしっかりしておけば、将来高値が付くんじゃないか?」 「意外と値上がりしません。」 「あ、やっぱりそうなんだ・・・。」 「確かに値上がり幅としては20倍とか30倍になりますが、もともとが安いので、結果として1万行けばいい方です。」 「ポケモンカードだと1パック180円だから、20倍というと3600円か。」 「しかも、値上がりに10年以上かかります。」 「え?そんなにかかるの?絶版なら結構すぐに値上がりするんじゃないのか?」 「実際、10年くらい前のMTG、ローウィンのトーナメントパック。今1万円です。」 「確か当時1000円くらいだったから、値上がりしたとは言えその程度か。」 「それに、お店によっては在庫がありますので、絶版でも残っているところは多いです。ドラゴンの迷路なんかは売れ残りすぎて毎年の福袋に入っていたそうです。」 「転売屋爆死事件の一つ、ドラゴンの迷路か。当時はカジュアルだったからあまり気にしなかったけど、ひどいカードは多かったな。」 「ちなみに今はフォーゴトンレルム探訪とバルダーズゲートの戦いがそれになっていると思います。」 「せっかくのD&Dコラボだったのに、クソカードばっかりだったよなぁ・・・。トップレアがただのレアカードだったし。」 「とまぁ、意外と値上がりしないのです。」 「値上がりするといっても、未開封で新品状態のままのやつだけだもんな。ついでに聞きたいんだけど、高額カードを狙ってパックを開封するのはどうなんだ?儲けられるか?」 「無理です。」 「無理か・・・。」 「例えば1万円のカードがあったとします。1パック200円だとして、何パック買えば利益がでますか?」 「ん?50パックか?」 「1ボックス30パックだとして、1ボックスと半分です。」 「1パック200円だと1ボックスは6000円くらいになるか。あ、なるほど・・・。」 「そのパック数で引き当てないといけないのです。」 「確かに分が悪すぎる賭けだな。」 「また、最近のカードでは1万を超えるカードはあまり出ていません。唯一ポケカが結構数万するカードが出ていましたが、それはバブルだっただけで、エリカの招待も今は7500円です。スイレンのお世話も4000円しません。」 「ポケカの相場はかなり落ち着いたよな。お買い求めしやすくなったから、俺たちとしては良いけどな。」 「ポケカのパックが買えるのがうれしいです。とまぁ、引き当てるにしてもとんでもない運が必要になります。それをするくらいならゲームしたほうが楽しいって話です。」 「コレクションするにしても引き当てるより単品購入のほうがいいよな。」 「まぁ、引いても僕は売る気ないですけどね。」 「副井は何かそういうレア引いたりしているのか?意外とTCGやっていたそうじゃないか。」 「現在2万円するカード3枚を20パックで引き当てました。」 「・・・・お前ならできる話じゃないのか?」 「あれがおかしかっただけです。」  なお、そのカードとはMTGの魔力の墓所というカードで、ミステリーブースターという特殊パックが発売されているときに3枚地引したらしい。当時は1万円だったこのカード、統率者戦では重宝されることから、今は2万円くらいになっているらしい。  ミステリーブースターは1400種類のカードが入っているが、レア枠はおそらく400種類。それでも20パックで3枚引き当てるのはおかしいと、副井は言っていた。
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