親父の再発

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「初めまして、社長の北条永遠です。」 「初めまして、副社長の泉雷です」 「初めまして、須藤葵です」 それぞれ挨拶をした。 「桜さんから電話で伺っていますが、本当に式は挙げないのですか? 貸し切りも出来ますし、家族だけとか、ご親戚、会社関係者だけとかの内輪だけの結婚式も用意できますよ」 「うん、永遠君、ありがと。考えてくれて・・・雷君も。」 一度、葵を見て―――― 「電話で言ったように、彼のお父さんが癌でね。今回、頭に転移してしまってどうしても写真だけ先に撮りたいの」 「わかりました。写真だけの段取りをしたいと思います。 日時は、どうされますか?」 「実は今熱を出したから、落ち着いたらになると思います。 主治医と相談の上、また、決めさせて下さい」 葵が言うと2人とも頷いてくれた。
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