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僕はドラゴンを消した。
禁断の魔法で消した。
跡形も無く消滅した、ドラゴンの残り香に僕なただ呆然と立ちすくんだ。
これで良かったのかな・・・?
いや、僕はこうするしか無かったんだ!!
これは全部自分の落ち度だ!!
このドラゴンと幼い頃から仲良しになって、
ずっとこのドラゴンと遊んで、冒険して、
ドラゴンを忌み嫌う他の人々とは内緒の友達だったのに。
結果、あんな事になるなんて・・・
悔しい・・・悔しい・・・
ごめんよ、ごめんなさい、
そして、さようなら。
僕は震えた。ドラゴンとの楽しい日々の思い出が脳裏に走馬灯のように巡って来る度に、目に悔し涙が止めどなく流れてくる。
遂に僕は泣き崩れた。
激しく嗚咽した。
何で人間とドラゴンは共存出来ないのか?という無念。
ドラゴンと共存しようとする己を良しとしない者達への激しい怒りと絶望。
己が魔術師であるが故のドラゴンへの残酷な仕打ちをしなければならなかった、その運命を呪った。
悔しい・・・悔しい・・・
ごめんよ、ドラゴン・・・
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