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公園の広場、真っ白な雪の上に広がる赤は、私が世界で一番大好きな真っ赤な椿の花に似ていた。
誰が殺したわけじゃない。
いや、もしかしたら私がいつも死んでしまえと願っていたから神様が叔母さんを殺してくれたのかもしれない。
雪が降る中 公園で一人で遊んでいた叔母さんは雪で足を滑らせ滑り台の上から転落した。
叔母さんはついに死んだのだ。
結局叔母さんが亡くなっても叔母さんを最後まで好きになれなかった。だから棺桶で眠る叔母さんを見ても何も感じなかたし、私は静かに叔母さんを見てにこりと笑った。
『あ''あ''ぁ''あ"ぁ''ーーーっ!!
クソババァーッ!さっさと死んじまえクソババァーッ!あ''あ''ぁ''あ"ぁ''ーーーっ!!』
あの酷い叫び声をもう聞かなくてすむ事になったし、私の母も叔母さんの面倒を見なくてよくなったからだ。
お婆ちゃんだってやっと死ね死ね言われなくてすむんだ。叔母さんが死んだおかげで皆ようやく幸せになれるのだ。これが笑わずにいられるものか。
「……消したのは皆のためなのよ。これはバットエンドじゃない。間違いなくハッピーエンドよ」
おわり。
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