カモミール
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顔を上げると、彼の顔は、目は至って普通で、真っ直ぐ私を見ていて、何も分からないみたいな顔をしてそこに立っていた。瞳の中には純粋無垢で何も混ざってない綺麗な黒色が揺れている。それを見て私は余計、彼が憎く思えてしまった。溢れてしまいそうになる言葉をしまい、バレないよう涙と一緒に静かに流した。そして、握りしめたスマホからじゃない、どこかから軋むような音が聞こえた。
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